介護ロボットのある暮らし。

介護業界では、ロボット化することで介護負担を軽減し、少ないスタッフで介護施設を経営しようとしている。これを実現するプロセスをずっと考えていた。これには二つのアプローチが考えられる。

1・利用者側のアプローチ

2・スタッフ側からのアプローチ

である。どちらもやることはおなじである。障害を持つ人が操作しやすいロボをつくるか、介助しやすいロボを作るかの違いでしかない。

音声入力、手持ちのタッチパネルを使って、座ったまま家の機械を操作する仕組みがまず考えられる。電気をつける、消す、テレビをつける、消す、食事を用意する。車イスへ単独移乗をする。布団をかけるなどの作業を、障害を持った高齢者が操作することでできる仕組みがあれば、必ずしも介助者不要で、独り暮らしをすることができるだろう。排泄に関しても同様である。ベッド→車イス→トイレへの移乗が完全自動化していれば、介助者なくして独居で生活することは可能だろう。食事は、宅配、配膳さえできればいい。こういった住宅を作ることが、高齢者の独り暮らしに必要になってくる。

介助側で考えるならば、パワードスーツにより、重たい方の移乗を用意にすることが考えられるが、これには免許制度が必要になるかもしれない。事故を起こせば、介助者も利用者も大ケガで障害を負うなんてことにもなりかねないから。すでに電動車イスの事故は密かな問題になっている。

ロボット化で効果が見込めるのは、記録、情報収集、分析の分野だ。そのまま請求処理に回す枠組みを作れば、無駄な業務が一気に減る。スタッフの業務をなるべく止めずに自動的に記録を行う仕組みをどうやって作るかが鍵になる。なんにせよ利用者の自立支援の枠組みなしに、介護負担が軽減することはあり得ない。