「防衛破綻」清谷信一著-中公新書ラクレ

ブックオフの108円コーナーにて発見しました。
防衛破綻「ガラパコス化」する自衛隊装備
この本の内容はなかなか興味深いものでした。
一部の内容は
清谷信一公式ブログ
に書かれている内容でしたが、かなり掘り下げていろいろな内容に言及している良著だと思います。
この本読むと日本の自衛隊が海外に出て行くっていうことがいかにリスキーなことかが良くわかります。国防体制、大丈夫なの?と疑問に思うぐらいです。今自衛隊が海外にいますけれども、相当無理をしている状態であることは容易に想像できます。米軍の傘下で軍隊ごっこに興じていたツケは自衛隊員の地によって贖わなければならないのでしょうか?そんな心配もしたくなります。この後に東日本大震災が発生し、自衛隊の懺状が明らかになることを考えると・・・。(この本は2010年発行)
どうにもならない現状を現場のプロフェッショナルの意地で支えている状態はどこかで破綻が来るでしょう。
専門的な内容も含まれていますが、国際紛争がどうしてこういう現状になったのかという背景について知ることができる良著だと思います。日本はどのようにして国を守るのか?それを考えるべきときにきていると思います。
実はゼロ戦の時代からそうなのですけれど、兵器というものはいろんな国の技術を集大成しないとまともな兵器なりません。優れた兵器は世界中の優れた技術をうまく纏め上げた兵器なんです。P-51ムスタング然り、零戦然り、T-34然りなんです。皮肉なことですがそうなのです。
清谷信一氏のblogは読み応えがあります。批判されることも多いです。特にミリヲタから評判悪いですね。でも彼は彼自身の商売があり、その片手間でblogやっているわけで、そこにどうこういうのもアレだとは思うんですけどね。
兵器市場の実情を知る貴重な日本人ジャーナリストだと思っています。



マザーテレサとその世界 千葉茂樹 編 女子パウロ会

読書ブログっぽくしてみる。
マザーテレサってどんな人だか知りたくて買って見た覚えがある。
映像ドキュメンタリーを撮影するという観点からマザーテレサの実像に迫ったものだ。
「この世の最大の不幸は貧しさや病ではない。むしろ、そのことによって見捨てられ、誰からも自分が必要とされていないと感じることである」
この言葉に言い尽くされているように思った。
マザーテレサはとてもユーモアのセンス溢れるおっかさんという印象を持った。探し物を聖アントニオに祈ってくれたり、遅刻してもユーモアで切り返したり、みんなにマザーテレサ探しをされたりと、面白い話がある。
マザーテレサがその身を投じたカルカッタの大地はとても過酷なものであったが、そこに一滴の潤いを与えて、それが大河となったのではないか?この本の初出は1978年であるから、ここに出てくる赤ちゃんは私と同年代ということになる。今でも生きてるのかなぁ?などとおもったりもした。
ドキュメンタリーとして良くできており、幾人かの人の共著であるので、さまざまな視点同じ事をおうという手法も興味深い。映像手法でいうところのザッピング。黒澤明の映画でそういうのありましたね。それが見事に一つのマザーテレサ像に統合されている。
マザーテレサとその世界 千葉茂樹 編 女子パウロ会

教会やキリスト教系大学近くの古本屋あたりにありそうな本なので一読をオススメできる本です。
命が尽きようとする人たちにどう向き合うのか?という問いに一つのヒントを与えてくれる本です。
マザーテレサは、インド社会の変革を目指してカルカッタに入った訳ではない。あくまでも貧しい人、困っている人たちに寄り添う為にカルカッタに来たのだ。結果としてインドの社会に大きな影響を与えたが、それはマザーテレサの行動を見て、世界の人たちが動かされた結果であろうと思う。

朝は祈りの時間らしい。祈るという行為自体に、人間の中核を強くする効果は確かにあると思う。困難な状態が続くけれども、なんとか乗り切って行きたいと思う。「貧しいことは幸い」とまでは言えないけれども、視点を変えて見ることは大切だし、より追い詰めていてもしょうがないところがある。嫌なことばかりで飽きてたんだと思うな。少しでも前進してみようと思うのだ。やり方は人それぞれ。PV稼ぎのテクニックから考えるのはやめましょうか。それが嫌なんだと思う。ナゼかというと表現というものの自分なりの意味があるから。