なぜ?年次有給休暇は取得できないのか?
これか結構単純な理由である。その企業なり、組織なりが人件費の予算を組むときに、有給取得を前提に予算を組んでいないからだ。単純にそれだけのことである。大抵年次で予算は組まれるものだから、その時点で有給休暇をとれる日数のトータルは決まっている。現在の日本経済の常識は50%の取得にとどまっているのは、その程度の取得で、予算を組んでいるからである。それで決算を切って利益を出しているのだ。
だから有給休暇を取得させるには人件費の予算を決める段階で考えてもらえばいい。少なくとも1年しっかり働く前提でないと、やはり取得は難しいと思う。その程度の話し合いすら、現在の労使ではできていないのが現状だ。そのために経営者はどんぶり勘定でちょっと多目に人件費を積んでいるにすぎないのが現状。労働者側としては年間スケジュールとして、何日有給休暇をとるかを届け出る必要があり、それを前提に経営者は人件費予算を決定せねばいけない。
この取り決めがきちんとできていれば、有給休暇取得に理由を聞く必要もない。大体大枠で決めてあれば、予算や人員が苦しくなることはないはずだ。そもそも論として、いきなり明日有給休暇で休みますって言う前に、どのくらいの有給取得なのかを管理職と合意形成がされていれば、有給休暇取得に関わる不満は解消できる。
私は大体一ヶ月1日でお願いしている。まあ年間12日の消化になるわけで、まあまあのペースである。有給休暇と所要による欠勤は分けて考えるべきものだと思う。
経営者なり管理者なりは、人件費の予算を組む段階で、労働者が今後1年どんなペースで有給休暇を取得するかヒヤリングし、どれぐらいとれるかを明示すべきなのかと思います。このルールが確立すれば、有給休暇取得は常識になったと言えるだろう。